エルブルスの北の方、ふもとにあるハタンスのキャンプに2日すごしてから、その次の日は荷物をまとめて次のキャンプへ出発した。荷物のほとんどは車に積まれ運ばれたので、リュックは一日分の装備と絶対必須の3リットルの水のみ入ってた。初日に歩いた方面にさかのぼって、スルタンの滝の隣を降りて車道に出た。その周辺の鉱泉が健康にいいとか、かなり有名らしいので、人もそれなりにいた。

車道を10分ぐらい歩いて軍のチェックポイントを過ぎたあたりで道から離れた。草原を渡って目的の峠に向かった。草原から坂がいきなりかなりの急勾配だった。最初の20分で200メートルも標高かせいでから落ち着きのランチにした。

何時間も登ってようやく峠を乗り越えたら反対側の谷ももちろん絶景。降りる距離は登ると大差なくて、キャンプに選ばれた何もない河原につくごろは皆ヘトヘトだった。そしてその川の横をけっこうな距離歩いたので、疲れただけじゃなく泥まみれだった。テントを張ってから、氷のように冷たい川の水で皆足(スペインの強者は全身)洗ったりして完璧な天気の中で周辺の風景を楽しんだ。

次の日はまたイスラムチャットとシャウコム(その川の名前)の流れさかのぼって次の峠に向かった。前日よりも距離も標高差も大きかった。峠にたどり着くまでかなりの時間がかかった。峠からははるか遠くに見えた中央カウカサス山脈の5000前後の巨峰も見えてた。

この日もキャンプ場が河原だったので、川の音でゆっくり寝られるかなと思った。ただ晩ご飯を食べてテントから出たら雨がポロポロ降り始めて、数分でかなりの嵐になった。夜遅くまで雷がゴロゴロと鳴り続けた。個人的に嵐の音が好きなので思った通りゆっくり寝られた。朝起きたら谷の底まで雲がまだ降りていた。

朝は曇っていたものの、徐々に晴れてきて、川沿い通って次の峠目指している時はもう快晴だった。標高登っていると時々上から雲が降りてきたりまた晴れたりして天気が変わりやすい日だった。峠を乗り越えると反対側にシルトラン池が見えた。そこまで降りてお昼食べた。池は水に火山活動の成分が多くて飲めないらしい。鹿が塩分取るために舐めるぐらい。

そこから長い長い下り道が始まった。池から流れ出す川沿いずっと歩いて岩場乗り越えたり沼乗り越えたりして、道としてはかなりおもしろかった。ただ山のそっち側で雨が降っていたらしく、川の流れが強く渡る場所に渡れないこともあったりした。何時間もずっと下っていくとエルブルス周辺に着いてから初めてみる森に入った。深い谷には風がそこまで強くなく森が成り立つらしい。1800mもの標高下っていよいよ村にたどり着いた。そこから車でテルスコルのホテルに移動した。