予定では登頂第一候補日だった日は、前日の疲労を取るためと、天気がよろしくないこともあって、雪の上でロープで皆つないで行動する時の諸々の注意点の練習をして登頂は一日後にした。

いつもどおりのスケジュールで朝起きたが、外の雪が強すぎてロープの練習は結局午後になった。チームの中ではカラビナを使うのも、ロープ扱うのも初めての人もいたので初歩的なことから時間かけて教わった。

事前にクライミング行ってよかったと思った。そこで初めて8の字結びとかスリングとカラビナの使い方聞いたらいくら練習しても安心して山頂に挑むことはできなかっただろう。別にエルブルスは岩壁を登る山ではないが、暴風の中の滑落防止の一環。

出発は深夜3時になった。ペシュトゥコヴ岩まではスノーキャットで行って、そこから山頂に向かった。風がすごかった。ダウンやゴアテックスも重ねたフル装備で行ったが、スノーキャットの20分は身動き取れず寒かった。

急勾配の雪山高山の歩き方

真夜中に出たものの、4時あたりから背後から太陽が登り始めた。5000メートルの坂を延々と登る中でスマホを取り出す余裕はなかったが、下の雲海に何十キロの距離まで今登っている山の影が伸びているの見て、ものすごく感動した。

エルブルスの2つの山頂の間のサドルに着いた時はもう完全に明るくなって、眩しい真っ白の世界になった。ゴーグルが9割以上カットしてくれる暗いものでよかった。コルからはかなり急な坂を登った。夜まだ続いていた降雪と暴風のせいで固定ロープが埋まってて先行っていた他チームのガイドさんが苦労していた。

急な坂を固定ロープにつないで登った

しかし固定ロープの急なところを乗り越えたら後は比較的に楽になった。下から山頂に見えるところは実は山頂の下の平で、そこで一休みをとった。息を取り戻したらゆっくり山頂に向かって、8時あたりに登頂に成功した。

エルブルスの山頂にて

天気に恵まれ見晴らしは良かったが、風がすごく強くて体感温度が凄まじく寒かったので山頂では長居はしなかった。写真撮ったり動画撮ったりして20分ぐらいで折り始めた。降りる途中でもずっと暴風が吹いていたが、せめて標高を下がると寒さは収まった。

エルブルスの下山中も暴風はすごかった

同じ道をピストンで降りたが、ペシュトゥコヴ岩からはチームが2つにわかれた。もう無理という人はスノーキャットに乗っておりて、他の人は歩いて降りた。2日前に登ったところでもあって、下まで歩いて降りる方向選んだ。バレルに着くまで1時間強かかったが、途中で振り返って山の写真きれいに撮れた。

下着いたら大急ぎで荷物をまとめてお茶飲んだら速攻山麓に向かった。その日の夜はテルスコルのホテルで泊まった。翌日はチェゲット山にロープウェイで上がってエルブルスにお別れを告げた。その後ピャティゴルスクに車で向かって、街のホテルで泊まって観光した。夜はお祝い込めたディナーもあった。

次の日は朝の出発で他の何人かと空港向かった。七大陸最高峰セブンサミットの第一巻ヨーロッパ最高峰エルブルスの冒険は一瞬に感じるように早く終わった。思い出も経験もいっぱいできて「最高」の2週間だった。