ネット上に登山者としての「レベル」に関しての話を見かけた。生涯山行日数から考える登山レベルみたいなことで300日山の中にこもっていないと初級者とのこと。こういう格付けがすごく嫌い。
まず意味がない。上級者とラベル付けられても、それは一体何をさしている言葉なのかは人それぞれの解釈になる。ロープなどを使ったバリエーションルート(槍の北鎌や劔の源次郎尾根とか)が登れるということ?それともそこによりレベルの低い人を連れて行って守り抜けるということ?それとも登山のスピードをさして槍ヶ岳を日帰りで走れる人なのか?いっそTJAR走るような偉人にでもなれと?
自分のレベルはやりたいことに対してしか測らない。一日気持ちよく歩けるのは6-7時間でそれに対して行きたいところは一日10時間の山行が求められるのなら、レベル不足を感じて全力で体力トレーニングに励む。セブンサミット登るにしても日本にない標高を8-10時間歩く毎日だから20キロ背負って通勤したり。
ヤマノススメで大キレット見かけた時はう〜ん興味ないと思ったけど、あっちこっちの山で岩場登ったらいつの間にかジャンダルム行ってみたいと思うようになって。逆に実力が身についたからああいうところも怖く見えなくなった気がする。アニメでも「なんでそんな怖いところ平気なんですか」と聞かれるけど、俺の場合は怖く感じないからやな。
登山に求められる要素が多くて、一つ一つならまだしも全体として初級者みたいな言葉を一般人に言い渡すのが腑に落ちない。俺はお前より上だぞの昭和思考を山に持っていこうとしてるおっさんじゃない?もちろん登山ガイドのように実力が資格で担保される人なら話は別だがプロと趣味人は同じ扱いしたくない。
だから俺上級者やで〜とドヤつくよりも、絶対値である山で測ればいいんじゃない?一日12時間行動平気平気!や南アの鋸岳余裕だったぜ!厳冬期の幌尻岳楽しかった!とか。間違いないように:俺は別に上級者と言われたいわけじゃなく、ただ自信持って挑む山に対してお前まだ300日山行ってないから初級者でそんな危ない場所やめろ!と言われるのが嫌。
他人からの格付けよりも身の程を知りそれに合った山に行けばいい。そして万が一計算ミスって危ないと感じた時は迷わずに折り返してエスケープする。山はナメてはいけないし、どんな山にも命落とす価値はないと思っている。