甲武信ヶ岳は名前もおもしろいし、関東の百名山でもあるから興味を持った。問題は、アクセスが悪すぎるところ:塩山か山梨からバスはあるが、後者は山荘で時刻表を発見するまでそもそも知らなかったし、本数と時間は山バスのいつもの感じ(あまりない)。始発で家出ても、バスの都合で日帰りはできないかも。そしてどうせ山で泊まるのなら、いっそ縦走したい。というわけで(初)縦走してきた

最初は計画のところでちょっと迷った。瑞牆山と金峰山の縦走はやまのすすめで見たから、そこから行こうと最初は思ってたけど、また交通の便にやられて無理そう。そのあと閃いて逆から行けばと調べたら3日のスケジュールにぴったりと収まった。

やまのすすめ 3×11

塩山駅からバスで登山口まで。西沢峡谷から徳ちゃん新道で登って、木賊山を通って(とくさって読むと知って)甲武信ヶ岳の小屋に到着。長い登りじゃなかったはずの、坂は結構急で途中で水飲みながら休憩をはさんだ。

最初の数時間は早朝にも関わらずあまり寒くなかったけど、2千㍍越えるとだんだん寒くなった。その代わりに富士山きれいに見えた。

時間に余裕あったから、日没見に山頂に行ったが、西の方は曇ってて見えなかった。

小屋泊まりももちろん初だったが、水場もトイレもあったから不便は感じなかった。寒いのは寒かったけど。小屋のリズムも完全にスケジュールにマッチしてたので、日の出見に出る前に朝ご飯まで済ませた。ただ甲武信ヶ岳の山頂は東側に森があるので、日の出は見えない。夏は小屋から見えるらしいけど、立冬じゃ無理。

その代わりに富士山。雲あまりなかったから他の山もすごく遠くまで見えた。日の出は見れないとわかったからさっそく山頂から出発して金峰山への長い道に出た。主要縦走道ってどっかの地図に書いてあった分には、甲武信ヶ岳から国師ヶ岳の山頂まで一人も会ってない。倒木や急坂も多くて歩きやすいとはいえない。

上下も多くて何回かこれで最後か希望が光るが、国師ヶ岳に着くまで6時間近くかかった。その代わりに富士山(また)。ほぼずっと尾根を歩いてるので、富士山はずっと見える。

道が長い分、眺めがいいところも多くて、損はしない。国師ヶ岳から大弛峠に下りる道はきれいに整備されてて、急なところはずっと階段があった。そこからまた金峰山まで上下と岩場の多い道だったが、意外と人はいた。時間に余裕あったから途中で鉄山(くろがね)に寄り道してみた。地図に道の表記があったが、全然整備されてなくてほぼ道ないに等しい。獣道でも構わない人限定。

金峰山の山頂付近は完全に岩場だけど、乗り越えると眺めがきれい。そこでだらだらして日没待とうと最初は思ったけど、風も強くて飽きたんで金峰山小屋へ。小屋からも日没がきれいに見えた。小屋は人が多くて、布団が厚かったから夜は暑かった。

次の日は朝からガスってたから山頂から日の出見るの諦めた。朝は寒くて霜も降りてたから、岩場の多いところで滑りやすかった。ただ分厚い氷じゃなかったから結局アイゼンの出番はなかった。

途中でまた寄り道して、鷹見岩を登った。道は地図で破線だったが、前日の鉄山と比べるときれいでわかりやすい道だった。岩というからちょっと怖かったけど、頂上の近くの鎖場以外はほとんど手使わずに登れた。

富士見平まで大きく降りてから瑞牆山登った。天気がずっとよくて寒くもなかった。瑞牆山は岩場こわやこわやと聞いたが、意外と平気だった。急っちゃ急だけど、階段とかも整備されてるから危なくはない。凍ってたのも山頂直下の日陰の岩場だけ。山頂からはアルプスまできれいに見えたので満足。

降りたら富士見平の小屋でおいしい特製カレーを食べて、その小屋限定の地ビールも買ってバス停向かった。韮崎までのバス乗りはかなり長かったけど、電車に急がず指定席の切符とって座って東京まで戻れた。さすがに3日間の山の後日曜の午後の戻りピークで電車でも立つのは嫌だった。